・三栖閘門(みすこうもん)


水位の異なる濠川と宇治川を結ぶため
昭和初期に建設された閘門です。

当時は「淀川舟運のスエズ運河」とも呼ばれました。

淀川舟運を支え地域のシンボルとして
約70年間伏見の歴史を見守り続けてきました。

現在では観光船十石舟の
周遊コースのひとつになっています。

三栖閘門誕生


陸上交通が発達していなかった江戸時代から明治時代には、
京都〜大阪間を結ぶ淀川舟運が重要な輸送手段になっていました。

その流通拠点となっていた伏見港は「
京都の玄関口」として
繁栄していました。

しかし、1918年(大正七年)に始まった
淀川改修増補工事に伴う
宇治川右岸の観月橋〜三栖間の築堤工事により
伏見港と宇治川との船の通行ができなくなりました。

このため、
淀川へとつながる宇治川と濠川との間を
船で通航できるよう

1929年(昭和4年)3月31日
宇治川と濠川との合流点に三栖閘門を建設しました。


(そして時代とともに衰退へ・・)

開門当初は当時の時代背景を受け
軍備目的の石炭を輸送する船などにより
年間2万隻以上が通航し
たいそう賑わいました。

しかし、長い戦争も終わり
また陸上輸送の発達につれ
次第に減少し
1962年(昭和37年)ついに淀川舟運はなくなりました。

さらに、洪水を防ぐための宇治川改修、
天ヶ瀬ダムの完成により
宇治川の水位が低下し
閘門はその役割を終えました。


(ひとこと)

伏見港公園につながる観光スポットです。
十石舟の周遊コースに入ってますが
歩いてでもいけそうです。

門の上は展望台になっていて
北には京都タワー南には八幡の男山が望めます。

隣接された三栖閘門資料館では
当時の閘門の役割が模型などを使用し
超わかりやすく説明されてます。一見の価値ありです。


アクセス:京阪中書島駅から徒歩10分

三栖閘門資料館
開館時間:9:00〜16:30
休館日:火・水曜日
※開館時間、休館日は変動があるそうなので詳しくは資料館にお問い合わせください。
TEL:075−605−5478

HOME